【レースレポート】STAGE 2 大分・熊本 | マイナビ ツール・ド・九州2026

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【レースレポート】STAGE 2 大分・熊本

がんばろう熊本 マイナビ ツール・ド・九州2026 大分・熊本ステージ(第2ステージ)

 

2026年10月11日(日曜)、がんばろう熊本 マイナビ ツール・ド・九州2026 大会2日目となる第2ステージ 大分・熊本ステージが開催され、小集団のスプリントを制したイヴォ・オリヴェイラ(UAEチームエミレーツ・XRG)が総合リーダーの座についた。

 

大分県豊後大野市役所を出発し、熊本県阿蘇山の外輪を走り南阿蘇村役場に至る127.8kmの山岳ステージは、総合成績を争う上でも重要な一日。小雨が降る中、各賞リーダージャージを着る選手たちを先頭にスタートした。豊後大野市内の周回コースをパレード走行したのちに、リアルスタートが切られた。

 

大分・熊本ステージのスタートに先立ってテープカットが行われた。左から川野⽂敏豊後⼤野市⻑、佐藤樹⼀郎⼤分県知事、池辺和弘マイナビ ツール・ド・九州2026 実⾏委員会 会長、⽵内信義熊本県副知事、⼟居昌弘⽵⽥市⻑。

小雨の中、各賞総合トップ4賞のジャージ着用選手を先頭に大分・熊本ステージのスタートが切られた。

 

最初にアタックしたウィリアム・ヘファーナン(キャッシュ X ボディラップ)の動きをきっかけに、6km地点で8名の逃げグループが形成される。メンバーは以下の通り。

 

岡本隼(愛三工業レーシングチーム)、ウィリアム・ヘファーナン(キャッシュ X ボディラップ)、新城雄⼤(キナンレーシングチーム)、ニルス・シンスヘク(リーニン・スター)、ジェビン・ユン(ルージャイ・インシュランス・ウィンスペース)、アドネ・ヴィレムヤン・ファン・エングレン(トレンガヌ・サイクリングチーム)、ジェラルド・レデスマ(VC福岡)、中村圭佑(ヴィクトワール広島)。

 

序盤に飛び出した8名の先頭グループ。

 

全てコンチネンタルチームの選手たちからなるこの逃げグループをメイン集団は容認。しばらくは先頭8名による山岳ポイント争いと中間スプリント争いが繰り広げられることになる。

 

残り106.3km地点、豊後大野市清川町にある指定重要無形民俗文化財「御嶽流神楽」の発祥の「神楽の里」の鬼神が見守る清川のスプリントポイントはレデスマが先頭で通過しボーナスタイムを獲得した。

 

神楽の里 清川のスプリントポイントを先頭で通過したジェラルド・レデスマ(VC福岡)。

 

一方で前日の佐賀・福岡ステージを制し、個人総合時間賞リーダージャージを着てこの日出走したマッテオ・マルチェッリ(XDS・アスタナ チーム)は体調不良によりリタイヤを喫している。

 

個人総合時間賞リーダージャージを着るマッテオ・マルチェッリ(XDS・アスタナ チーム)は体調不良に苦しみリタイヤした。

 

2級山岳の騎牟礼城址(残り86.7km地点)はジェビン・ユン(ルージャイ・インシュランス・ウィンスペース)がジェラルド・レデスマ(VC福岡)との競り合いを制して先頭通過。続く1級山岳久住高原(残り66.1km地点)では逆にレデスマがユンに先着して一進一退の山岳賞争いがヒートアップした。

 

メイン集団がじわじわとタイム差を詰める中、残り44.2km地点の一の宮の中間スプリントではウィリアム・ヘファーナン(キャッシュ X ボディラップ)が先着。こちらもボーナスタイムを獲得している。

 

この日のコースは幅120メートル、高さ20メートルの“東洋のナイアガラ”と称される日本の滝百選の一つで大分県豊後大野市にある“原尻の滝”や、名水名湯田園観光都市である

竹田市の街並みといった風光明媚なエリアに置かれ、多くのファンが世界レベルのロードレースを観に沿道に繰り出していた。

 

“東洋のナイアガラ”と称される原尻の滝を走り抜けるプロトン。

 

残り32.3km地点の雄大な熊本県阿蘇の景色を見下ろせる1級山岳箱石峠でレースが動き出す。逃げグループからファン・エングレン(トレンガヌ・サイクリングチーム)がペースを上げ単独になる中、メイン集団ではトタルエナジーズがチーム総掛かりで攻撃を開始。トマ・ボネを先行させたが、UAEチームエミレーツ・XRGが逃さない。

 

箱石峠で逃げグループからアタックしたアドネ・ヴィレムヤン・ファン・エングレン(トレンガヌ・サイクリングチーム)。

箱石峠でメイン集団のペースを上げたトタルエナジーズの選手たち。

 

箱石峠を越えたところで先頭は20名強に再編成された。総合上位を狙う選手ばかりのこの先頭グループでは残り20km地点、色見の中間スプリントポイント争いが激化し、ここをイヴォ・オリヴェイラ(UAEチームエミレーツ・XRG)が先頭通過する。

 

その後残り13km地点でマルコ・シュレットル(XDS・アスタナ チーム)がアタックしたが引き戻され、残り3kmでは昨年大会総合2位のレイン・タラマエ(キナンレーシングチーム)の強力なアタックがあったが残り400mで吸収された。

 

残り13kmで先頭集団から飛び出したマルコ・シュレットル(XDS・アスタナ チーム)。

 

勝負は小集団でのスプリントに持ち込まれ、囲まれて出足が遅れたオリヴェイラが脅威の加速で先行していたヘファーナンを逆転。劇的なステージ優勝を飾るとともに総合リーダーの座についた。

 

少集団でのスプリントを制したイヴォ・オリヴェイラ(UAEチームエミレーツ・XRG)。

 

大分・熊本ステージ(第2ステージ)結果

1位 イヴォ・オリヴェイラ(UAEチームエミレーツ・XRG) 3時間03分31秒

2位 ウィリアム・ヘファーナン(キャッシュ X ボディラップ)

3位 ルーク・マッジウェイ(リーニン・スター)

 

鹿島建設株式会社 九州支店 執行役員支店⻑ 田川勝明氏とステージ優勝のイヴォ・オリヴェイラ(UAEチームエミレーツ・XRG)

 

個人総合成績

1位 イヴォ・オリヴェイラ(UAEチームエミレーツ・XRG) 6時間13分03秒

2位 ルーク・マッジウェイ(リーニン・スター)+7秒

3位 ウィリアム・ヘファーナン(キャッシュ X ボディラップ)+9秒

 

株式会社マイナビ 取締役 上席執行役員 小作正幸氏と個人総合時間賞リーダーのイヴォ・オリヴェイラ(UAEチームエミレーツ・XRG)

 

ステージ優勝・個人総合時間賞リーダーのイヴォ・オリヴェイラのコメント

「ようやくです。チームとしても目標達成できました。ステージを勝てれば総合リーダーもついてくると考えていましたが、チームメイトの素晴らしい働きには言葉がありません。残り200mで完全に囲まれてしまい、残り150mでなんとか外側にスペースを見つけてもがきました。少しリスクを冒す走りでしたが、勝利できたことを誇りに思います」

 

株式会社ブリヂストン熊本工場⻑ 原 秀一氏とポイント賞リーダーのルーク・マッジウェイ(リーニン・スター)

 

ポイント賞リーダーのルーク・マッジウェイのコメント

「箱石峠で集団から遅れ、追走グループで粘り、先頭に追いついたのはフィニッシュまで3kmのところでした。そこからスプリントに向けて全てを整えるのは至難でしたが、なんとか3位に入れたことは良かったです。箱石峠で遅れていなければ別の結果になったかもしれませんが。しかし強いチームメイトのおかげで、連日の好成績を出せています」

 

株式会社NIPPO 執行役員 九州支店⻑ 藤野俊哉氏と新人賞リーダーのウィリアム・ヘファーナン(キャッシュ X ボディラップ)

 

新人賞リーダーのウィリアム・ヘファーナンのコメント

「残り100mで左側には誰もおらず、残り50mでも左側には誰もおらず、そして残り20mで突然彼(オリヴェイラ)が現れたんです。もちろんがっかりしていますが、ステージ2位は喜んでもいい成績でもあります。明日は厳しいレースになるでしょう。私は今大会のベストなヒルクライマーではありませんから、とにかく食らいつき、できる限りいいポジションでレースを進めたいですね」

 

サントリーフーズ株式会社 執行役員 九州支社⻑ 森本 裕氏と山岳賞リーダーのジェラルド・レデスマ(VC福岡)

 

山岳賞リーダーのジェラルド・レデスマのコメント

「この種のレースではボーナスタイムが鍵となるので、今日は逃げに入って狙うのがプランでした。山岳賞も狙える展開なので、山頂ではもがきました。明確な総合成績の目標は定めていませんが、トップ10入りできれば嬉しいです。それに加えて山岳賞が獲得できれば言うことなしなので、明日も逃げを試みます」

 

福岡トランス株式会社 代表取締役 小海 寛氏とベストジャパニーズ賞の岡本隼(愛三工業レーシングチーム)

 

ベストジャパニーズ賞の岡本隼のコメント

「今日の登りを集団内で越えられる自信は無かったので、先行していい位置で集団に合流できればチャンスがあると考えていました。箱石峠を終えて追走グループで走り、前に追いついたのは残り3kmで、かなりここはキツかったのですが、プラン通りという意味では出来過ぎなくらいでしたね。調子の良さを感じているので、気持ち的には良いまま明日に臨めそうです」

 

九州電力株式会社 執行役員 熊本支店⻑/キューデンホールディングス株式会社 執行役員 荒木浩史氏と敢闘賞のアドネ・ヴィレムヤン・ファン・エングレン(トレンガヌ・サイクリングチーム)

 

敢闘賞のアドネ・ヴィレムヤン・ファン・エングレンのコメント

「今日の8名の逃げは最後まで行ける可能性がありましたが、私が感じるに全員が全力では引いていませんでした。集団が近づいていましたし、箱石峠で予定より早めにアタックして単独で行くことにしたんです。山頂まで1kmのところで集団に飲み込まれたら、そのまま集団に残れるとは考えられなくて。その意味ではうまく走れたと思います」

 

ツール・ド・九州ではおなじみになった熊本県阿蘇のダイナミックな地形を走るプロトン。明日は宮崎日南ステージでまた新たな山岳に挑むことになる。