10/14福岡ステージ レースレポート | マイナビ ツール・ド・九州2024
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10/14福岡ステージ レースレポート

 

マイナビ ツール・ド・九州2024 福岡ステージ(第3ステージ)

 

マイナビ ツール・ド・九州2024の最終ステージとなる福岡ステージが岡垣サンリーアイから宗像大社までの140.48km で行われ、イヴァン・スミルノフ(アスタナ・カザクスタン)が集団スプリントを制しステージ優勝を飾った。ステージ2位に入ったエミリアン・ジャニエール(トタルエナジー)が個人総合時間賞に輝いている。

 

 

2級山岳の垂見峠を含む周回を9周し、世界遺産の宗像大社へフィニッシュするコースが設定された福岡ステージ。レースは序盤からアタックが頻発したが、集団ひとつのまま波津の中間スプリントポイント(24.68km)に突入し、総合リーダージャージを着るジャニエールが先頭通過。ボーナスタイム3秒を獲得し総合優勝にむけ前進する。

 

 

残り108km地点で総合8位につける小石祐馬(JCL TEAM UKYO)を含む6名の逃げが決まり、このグループに入った山本元喜(キナンレーシングチーム)が山岳ポイントを5度先頭通過し、山岳賞トップに躍り出る。

 

 

残り30kmを切ってメイン集団から飛び出したアドネ・ファン・エングレン、カーター・ベトルズ(共にルージャイ・インシュアランス)とベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島)が先頭グループに合流、残り2周で追い抜いてレースの先頭に立つ。

 

 

残り15km地点での先頭3名とメイン集団とのタイム差は30秒。メイン集団ではEFエデュケーション・イージーポストが攻撃を仕掛け、総合上位4選手が最後の垂見峠で飛び出したが、残り5kmで集団に引き戻された。勝負は集団スプリントとなる。

 

 

このスプリントを制したのは前日2位に甘んじていたイヴァン・スミルノフ(アスタナ・カザフスタン)。そして総合リーダーのジャニエールが2位に入り、今大会の総合優勝を決定づけた。

 

 

ジャニエールは同時にポイント賞も獲得。この日ステージ3位に入ったルーカス・ネルーカー(EFエデュケーション・イージーポスト)は総合2位と同時に新人賞を確定させた。逃げに入った山本はこの日を終えて山岳賞に輝いている。

 

曇天ながら大勢の観客が詰めかけた福岡ステージ。表彰台では今大会の主役たちに温かい拍手が送られ、福岡地域における本大会の定着ぶりを感じさせた。

 

鹿島建設株式会社 常務執行役員支店長 小森 浩之氏(左)と福岡ステージ優勝 イヴァン・スミルノフ(アスタナ・カザクスタン)

 

福岡ステージ(第3ステージ)結果

1位 イヴァン・スミルノフ(アスタナ・カザクスタン)3時間7分44秒

2位 エミリアン・ジャニエール(トタルエナジー)

3位 ルーカス・ネルーカー(EFエデュケーション・イージーポスト)

 

株式会社マイナビ社長室 室長 小作 正幸(左)と総合1位から3位選手

 

個人総合成績

1位 エミリアン・ジャニエール(トタルエナジー) 8時間52分34秒

2位 ルーカス・ネルーカー(EFエデュケーション・イージーポスト)+14秒

3位 イヴァン・スミルノフ(アスタナ・カザクスタン)+23秒

 

株式会社ブリヂストン 九州生産部門長 長澤 明宏(左)とポイント賞エミリアン・ジャニエール(トタルエナジー)

 

ポイント賞

エミリアン・ジャニエール(トタルエナジー)

 

山岳賞

山本元喜(キナンレーシングチーム)

 

新人賞

ルーカス・ネルーカー(EFエデュケーション・イージーポスト)

 

ツール・ド・九州2024 実行委員会 倉富 純男会長とチーム総合優勝 トタルエナジー

 

チーム総合優勝

トタルエナジー

 

ステージではこのレース限りで引退するベテラン、ジュリアン・シモンの引退セレモニーも執り行われた。

 

株式会社マイナビ社長室 室長 小作 正幸(左)と個人総合時間賞&ポイント賞エミリアン・ジャニエール(トタルエナジー)

 

個人総合時間賞&ポイント賞リーダーのエミリアン・ジャニエールのコメント

「チームは今日も大きな仕事をしてくれました。最終ステージは残念ながら2位という結果でしたが、良くオーガナイズされたこの九州のレースで総合優勝という形でシーズンを終えられることを嬉しく思います。チームメイトのジュリアン・シモンのキャリア最後のレースということで、彼に総合優勝を捧げたかったのです。偉大な選手である彼が自分をリードアウトしてくれたことは特別な体験となりました。」

 

サントリーフーズ株式会社 執行役員 九州支社長 森本 裕(左)と山岳賞の山本元喜(キナンレーシングチーム)

 

山岳賞の山本元喜(キナンレーシングチーム)のコメント

「自分が狙える賞は山岳賞でしたので、それを意識してスタートしました。タイミングよく逃げに入れて良かったです。逃げの中で誰が山岳ポイントに興味を示すかを把握しながら走りました。今日は狙い通りにうまく走れたと思います」

 

株式会社NIPPO 常務執行役員 小林 直樹(左)とルーカス・ネルーカー(EFエデュケーション・イージーポスト)

 

新人賞のルーカス・ネルーカー(EFエデュケーション・イージーポスト)のコメント

「オープンでかつ動きの多いレースを楽しんだ3日間でした。今日は総合リーダージャージを獲得するためにできる限りの手を尽くしました。ですがトタルエナジーのチームと、そのエースが強力でした。毎日攻撃しても駄目となると、打つ手がないですね……。今シーズンは2位3位という結果が多かったので、来年は勝てるようにステップアップしたいですね。」

 

福岡トランス株式会社 代表取締役 小海 寛氏(左)とベストジャパニーズライダー賞 草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)

 

ベストジャパニーズライダーを3日連続で獲得した草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)のコメント

 「日本でこのようなラインレースのステージレースを走れたことを、選手として嬉しく思います。また、連休中にも関わらず多くの観客の方もいらしていて、その中でできるパフォーマンスを発揮できたことは良かったです。ベストジャパニーズライダーを3日続けて獲得できましたが、目標としていたステージ3位内や獲得UCIポイント数には未達でしたので、嬉しさ半分、悔しさ半分です。」

 

 

(了)