10/9大分ステージ　レースレポート

マイナビ ツール・ド・九州２０２３　第3ステージ

 

最終日を迎えたマイナビ ツール・ド・九州2023の第3ステージは、終盤にかけて形成された3名の逃げグループからデクラン・トレザイス（ARAスキップキャピタル）が優勝。アンドレイ・ゼイツ（アスタナ・カザクスタン）が個人総合時間賞を守りきり初代王者に輝いた。

 

大会最終日となる大分ステージは、オートポリスから大原八幡宮までの129km。9.3km地点、オートポリスのサーキット内に設けられた中間スプリントポイントは、ポイント賞ジャージを着る兒島直樹（チームブリヂストンサイクリング）が先頭で通過しポイントを積み上げる。

 

 

 

序盤の濡れた下り区間で総合3位につける留目夕陽（EF エデュケーション・NIPPOディヴェロップメントチーム）が落車し、リタイヤとなった。

 

24km地点の4級山岳、上津江の登坂をきっかけに22名の選手が先行。この日最後の山岳ポイントとなる3級の天瀬（42.8km）を経て、ベンジャミン・ダイボール（ヴィクトワール広島）、ライアン・カバナ（キナンレーシングチーム）、デクラン・トレザイス（ARAスキップキャピタル）の3名が先行する。

 

 

アスタナ・カザクスタンがコントロールするメイン集団は2分ほどの差で追走する展開に。54秒遅れの総合7位につけるダイボールは、この時点でヴァーチャルリーダーとなる。日田市街地の周回コースに入って、なおも3名は強力に逃げ続ける。

 

人数を増やした追走集団からはアスタナに加え、JCL TEAM UKYOや宇都宮ブリッツェンが牽引に加わる場面も見られたが、前を行く3名を捉えることはできなかった。

 

 

3名によるステージ優勝争いはトレザイスに軍配。カバナが2位に、ダイボールが2秒遅れの3位となった。8秒まで迫った追走集団は岡本隼（愛三工業レーシングチーム）が先着してステージ4位に。この集団でフィニッシュしたゼイツが個人総合時間賞での優勝を決めた。

 

 

ダイボールが逃げに入ったことで最後までもつれたポイント賞争いは、ステージ9位に入った兒島が守り切って栄冠に輝いた。

 

山岳賞はベンジャミ・プラデス・レヴェルテ（JCL TEAM UKYO）が守り切り、新人賞は総合３位となったウィリアム・イーブス（ARAスキップキャピタル）が獲得している。

 

第3ステージ結果

1位　デクラン・トレザイス（ARAスキップキャピタル） 2時間57分32秒

2位　ライアン・カバナ（キナンレーシングチーム）

3位　ベンジャミン・ダイボール（ヴィクトワール広島）+2秒　

 

個人総合成績

1位　アンドレイ・ゼイツ（アスタナ・カザクスタン）9時間13分30秒

2位　アントニオ・ニバリ（アスタナ・カザクスタン）+25秒

3位　ウィリアム・イーブス（ARAスキップキャピタル）+33秒

 

ステージ優勝のデクラン・トレザイスのコメント

「勝つというチームのプランを実行でき、幸せな気分です。スプリントには自信があるんです。いい一週間になりました。来年もまた戻ってきたいです」

 

 

 

個人総合時間賞のアンドレイ・ゼイツのコメント

「今日は3人の逃げをチームメイトが追い上げてくれたおかげで総合優勝ができました。初めて日本に来ることができ、ハッピーです。主催者に感謝を述べたいと思います。日本が好きです。」

 

 

総合2位のアントニオ・ニバリ（アスタナ・カザクスタン）のコメント

「コントロールするのが難しいレースでしたが、チームで戦って総合2位を勝ち取ることができ嬉しく思います。」

 

 

新人賞・総合3位のウィリアム・イーブス（ARAスキップキャピタル）のコメント

「ジャージを取り返すことができ嬉しいです。いつかまた日本でレースをしに戻ってきたいですね！」

 

 

ポイント賞の兒島直樹のコメント

「レース後にもポイント賞を獲得できたかわからず無事にとれてほっとしました。今日のオートポリスでの中間スプリントを取れたのが大きかったと思います。ツール・ド・九州は地元で初開催される大会ということで、意気込んで臨みました。結果的にクリテリウムと第1ステージで優勝でき、ポイント賞獲得と大成功だったと思います。九州の自然豊かな場所を走れて、沿道の応援もすごく、特別な大会になりました。現役のうちは参加し続けたいです。」

 

 

山岳賞のベンジャミ・プラデス・レヴェルテのコメント

「総合優勝を狙っていたので残念ではあるが山岳賞を取れたことは嬉しい。初めてのレースなのにすごくオーガナイズされており、レースを楽しめました。」

 

 

 

（了）